権現岳(新潟) 山行記録

zustam

2016年07月29日 01:09

新潟県糸魚川市の権現岳1,104mは、
単独で登られることはあまり無く、鉾ヶ岳と縦走するコースが一般的のよう。
権現岳の「権現」とは「白山権現」と思われる。

権現岳は登り2時間40分、下り1時間40分と飯縄山並みのコースタイムが標準。
鉾ヶ岳のグレーディングは3Cと、長野県で言えば雨飾山や有明山くらい、登り甲斐のある山のようだが、あまり知られていない。

ちょっと奥社にお参りに…と思ったのだけど、本格登山でした。

柵口温泉から入山。
登山口にはちゃんと登山届ノートがあり、案内標識はしっかりしてます。


山を見ればわかるとおり、急登です。

イメージとしては、「いきなり高妻のピークが目の前に」という感じ。
しかも、垂直の岩まじりの斜面は、足掛かりの少ない滑りやすい土で、かろうじてある確保は「番線」という状況。
ロープが多発してきます。


ところどころ不安になりつつ、文字通りよじ登って出るのが「胎内くぐり」。
奴奈川姫が住んでいたという洞穴の中を、ロープを頼りに登り下りします。



「胎内くぐり」は生まれ変わりや再生の場というけれど(善光寺の戒壇巡りも思考的には同じ)、確かに「蟻の塔渡り」のような修験の気配が濃密でした。

この山では「たいまつ登山」という、6月の残雪のある時期に夜たいまつを掲げて登るという、恐ろしく修験道的な行事が行われているのだが、この登山道では相当難易度が高い気がする。

胎内くぐりを経て、天狗が住んだという「天狗屋敷」を通り、突如現れるのが「奥社」。
白山宮と掲げられた岩壁の稜線は、別天地。
確かにここには神が降り立つ。

山頂ではなく、湯沢川の流域から日本海、上越方面や頚城山塊を見渡す稜線の岩の上に、この地域の祖先神が祀られているということにものすごく納得。

ジオパークのまち「権現岳〜鉾ヶ岳」
http://itoigawa-kanko.muse.weblife.me/leisure/leisure_03_05.html


地形は信仰の由来となる。
その場所に行ってみて気がつくこともある。


権現岳は修験の山で、神が祀られていた。

でも信州黒姫山とのつながりは見えない。

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