戸隠神社、種池祭

戸隠神社の年中行事として、6月の巳の日に行われる「種池祭」
ほどよい降雨があるよう行われる雨乞いです。
一般に公開されている行事ではありませんが、どうしても見たいと思い、休みを取って見学させていただきました。


戸隠神社は雨乞いの信仰を集めてきました。
種池のお水をいただき、神社の祈祷を受け持ち帰って田に注ぐと、雨が降るといい、いまでも各地から人々が雨乞いにこられるそうです。
戸隠スキー場でも12月1日は「雪乞祭」として、雪の中、種池(無雪期でも車道から歩いて15分ほどかかる)までお水を取りに行き、中社で祈祷を受けて、ゲレンデに蒔くという神事が行われています。
お水を運ぶ時は、「地面に置いてはいけない、降り返ってはいけない」という決まりがあり、白装束に身をつつんだ一行は、厳粛で美しいです。

(2015年12月の戸隠スキー場動画「雪乞祭」)


その雪乞祭の本家と言える「種池祭」
3か所で祝詞をあげるお祭が、粛々と執り行われました。

奥社入り口の「一龕龍王祠」
種池の主を祀ったものと言われています。鳥居をくぐってすぐのところにあります。
戸隠神社、種池祭

県道沿いの「念仏池」親鸞上人旧跡として知られています。
この念仏池と種池が、この一帯において数少ない天然の池だそうです。
念仏池は、ぶくぶくと親鸞上人の念仏に湧く池。
澄み切った水の底から、いつも水が湧いています。
戸隠神社、種池祭

そして種池へ。登山道を15分ほど入ります。
戸隠神社、種池祭
『長野縣町村史 昭和11年』にも
「この池水は四面を全く陸地の囲みたる故、流出することなし。干魃の時、この池水を汲み持ち来りて祈れば、その里に必ず雨降るというをもって、これを種池という」とあります。

戸隠神社、種池祭


記録的な雪不足で山に蓄えられた雪が少なく、雨の降りかたも不安定な今年、適切な降雨がありますよう。

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